News - EB corbos Hypervisor と L4Re のサポート

EB corbos Hypervisor、L4Re システムへの対応開始

ローターバッハは、Elektrobit 社のオートモーティブ仮想化ソリューション、EB corbos Hypervisor、および Kernkonzept 社の L4Re システムの TRACE32 によるデバッグとトレース機能を実現しました。

Elektrobit 社と Kernkonzept 社は、Kernkonzept 社の機能ベース L4Re OS フレームワーク上に EB corbos Hypervisorを構築し、オートモーティブシステム開発市場向けに最適化された高性能プラットフォームの安全性とセキュリティのニーズに応えています。

L4Re システムのターゲットはオートモーティブシステム市場に限定されません。セキュアネットワーキング、高保証クラウドコンピューティング、産業用 IoT、スマートホームアプライアンスなどの様々なドメインの産業用アプリケーションをサポートしており、主にセキュリティ、安全性、リアルタイムに重点を置いた柔軟なシステムの構築に利用されています。また、タイプ 1 の仮想化ソリューションとして、Arm や x86 などの最新のコアアーキテクチャに固有のハードウェア仮想化サポートを活用しています。中心的なコンポーネント L4Re Microkernel は、VM (仮想マシン)とネイティブマイクロカーネルアプリケーション間に必要最小限のアイソレーションを実現しています。

このアイソレーションは、分散型の ECU(Electrical Control Unit)から、新しいインフラストラクチャを導入する際に必要となる HPC(High-Performance Computers)への機能のシームレスな統合の前提条件となりえます。そのため、EB corbos Hypervisor は、HPC の効率的なパーティション分割を可能にし、単一のメニーコアプロセッサ上で数十のアプリケーションと VM を並行して、高速かつ安全に実行させることが可能となっています。

TRACE32 の EBcorbos Hypervisor および L4Re システム認識機能により、メニーコアシステム全体に配置された VM およびネイティブハイパーバイザーアプリケーションのデバッグが可能になります。 この認識機能は、VM 内で実行されているゲストオペレーティングシステム、ハイパーバイザーアプリケーション、ドライバー、および L4Re マイクロカーネル自体への透過的なアクセスを実現します。

オフチップデバッグソリューションの利点は、ハードウェアのすべての MMU(Memory Management Unit)とその保護メカニズムを認識し、ハードウェアと周辺機器、マイクロカーネル、ハイパーバイザーアプリケーション、および VM への同時アクセスを実現できることにあります。

さらに、この認識機能は、VM とネイティブアプリケーションの状態を検出、収集し、正しいソースコードと変数を自動的に表示することでデバッグ作業を容易にします。さらに、Linux のカーネルログのように、プロセスおよび VM に依存するブレークポイントと、VM からの高レベル情報の抽出などの拡張機能も実現しています。

Arm ETM( Embedded Trace Macrocell)などのトレース機能と組み合わせると、トレースベースのデバッグによって開発時間を大幅に短縮することができます。実行時分析とコードカバレッジなどの品質チェックに基づく最適化も可能です。 NXP 社の S32G プロセッサ上で実行可能な TRACE32 のデモが入手可能です。 また、TRACE32 は、ルネサス R-Car プラットフォームもサポートしています。

「ハイパーバイザーは高度に統合された組み込みシステムを可能にしますが、さらに複雑さも付与してしまいます。今回ご紹介する TRACE32 による EB corbos Hypervisor のサポートにより、L4Re エコシステムを拡張できることを誇りに思っています。TRACE32は、製品ライフサイクルのあらゆるステージに対応するツールであり、組み込みシステムの開発者に対して、システムの設計全体を完全に可視化することを改めて証明しています。」ローターバッハのマネージングディレクター NorbertWeiss はこのように述べています。

「TRACE32は、複雑で密結合な製品の L4Re ベースのシステムを開発するお客様にとって必要不可欠なツールです。パートナーの Elektrobit 社と共同で構築した EB corbos Hypervisorのトレースとデバッグのサポート機能に非常に満足しています」と Kernkonzept 社の CEO Michael Hohmuth 氏は述べています。

「EB corbos Hypervisor 上での TRACE32 によるサポートは、オートモーティブ市場での仮想化の使用を促進するための重要なマイルストーンです。開発中のシステム分析力と情報の収集力は、複雑なシステムの開発の成功、開発サイクルの短縮に大きな影響を与えます。」と、Elektrobit 社エグゼクティブ・バイス・プレジデント ビジネス・マネジメント Martin Schleicher 氏は述べています。

この Hypervisor 認識機能は、TRACE32 をご購入いただいた場合、無料でご利用いただけます。

Elektrobit 社について
EB 社は、オートモーティブ産業向けの組込み・接続ソフトウェア製品およびサービスを提供する、数々の受賞歴と先見性のあるグローバルサプライヤーです。 30年以上にわたって業界に貢献してきたオートモーティブ用ソフトウェアのリーダーである EB 社のソフトウェアは、1億台以上の車両に搭載された10億以上のデバイスをサポートし、オートモーティブインフラソフトウェア、接続性とセキュリティ、自動運転と関連ツール、ユーザー体験のための柔軟で革新的なソリューションを提供しています。 EB 社は独 Continental 社の 100 ％子会社です。
詳細については、www.elektrobit.comをご覧ください。

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Buchenstraße 16b
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Web: www.kernkonzept.com/